【集中連載:インボイス制度と風俗経営】②なぜインボイス制度導入で消費税の風俗店負担が2倍以上になるのか?

 日刊デリヘル経営編集部zakiです。前回の記事でインボイス制度が導入されるとお店の消費税負担額が現状の2倍以上になるという試算があることをお伝えしました。

 日刊デリヘル経営編集部zakiです。私たち風俗業界にとって非常に大きな影響がある消費税の「インボイス制度」導入。一般社団法人ホワイトハ...

 どうして、インボイス制度導入で風俗店の消費税負担が激増するのか?このことを理解するためには「消費税の控除」について知らなくてはなりません。

【現状の消費税の計算】

 2019年8月現在、消費税は、商品やサービスを受けるときに商品などの代金に8%を追加して消費者が支払います。しかし消費税を受け取った事業者は、受け取った消費税をすべて納付するわけではありません。

 事業者は、事業を遂行する上で経費が掛かっています。この経費にも消費税が掛かっています。この経費に掛かった消費税を差し引いて、その差額を納付します。

 これが消費税の控除です。

 消費税法では、帳簿を保存して取引相手が発行した請求書等、客観的な証拠書類の保存を税額控除の要件としています。この帳簿記載方式を「請求書等保存方式」と呼びます。この帳簿の記載方式では、取引相手が「免税業者」であるか、ないかは問われません。

【インボイス制度導入後の世界】

 それでは今後、インボイス制度が導入されると何が起こるのか?それはインボイス=適格領収書がないと消費税の控除が受けられなくなるということなんです。

 これまでの「請求書等保存方式」であれば、コンパオンさんへの支払いに掛かる消費税の控除を受けることが出来ました。しかし「インボイス制度」が導入されると、コンパニオンさんがインボイスを発行(=消費税を支払う)してくれないと消費税の控除を受けることができないんです。

 「請求書等保存方式」ではお客さんから受け取った消費税=100万円 経費に掛かった消費税=50万円 とすると経費に掛かった消費税は控除されますので
100万円ー50万円=50万円 50万円納付となります。

 しかし、インボイス制度が導入後、経費に掛かった経費のうち20万分しかインボイスが発行されていないとなると・・・
100万ー20万=80万 80万納付しなくてはいけないということになるのです。

【全ての経費がインボイス発行業者との取引になれば良いのですが・・・】

「じゃあ、全ての取引はインボイス発行業者と行えば問題ないのでは?!」と考えられると思います。基本的には、インボイス発行業者とのみ取引をすれば制度が変更になっても負担が増えるわけではありません。

しかし、ここで問題になるのが「免税業者」です。

【インボイス制度は、免税業者=フリーランス排除の税制改革?】

 前回の記事でもご説明した通り、

 免税業者とは「その課税期間に係る基準期間における課税売上高が1,000万円以下の事業者」のことで消費税の納付を免除されます。

 これは 脱法行為でも、脱税行為でもありません。

 しかし、インボイス制度が導入されると、免税業者はインボイスを発行することができないので、免税業者と取引のある事業者はその分の消費税の控除を受けることができないのです。内閣府によると、会社などの組織に属さず仕事をする「フリーランス」として働く人が現在、306万~341万人で、就業者全体約6600万人の5%程度を占めるとの試算をまとめています。また、会社員や主婦で、副業としてフリーランスで仕事を請け負う人が100万人規模でいると発表しています。

 300万人を超えるフリーランスの事業者は、そのほとんどが免税業者(=課税期間内で課税売上高が1000万以内)であると考えられます。

 インボイス制度の導入は、このフリーランスの事業者と、その取引のある事業者全てに影響する税制改革です。もしインボイス制度導入後も免税業者と取引を継続すれば、その分の消費税の控除を受けられなくなります。私たち風俗業界のほとんどのお店で働くコンパニオンさんは、業務委託契約を結び報酬を支払う、という関係であるフリーランスの事業者さんといえるでしょう。

【風俗業界はなぜインボイス制度の導入によって大きな税負担が起こるのか?】

 私たち風俗業界にとって、一番大きな経費はなんでしょうか?

 それは、働いてくれる女の子にたいする報酬です。

 現状の制度では、女の子に支払った報酬に掛かる消費税も控除されています。しかし、「お店で働く女性」の大半はフリーランスの事業者であり消費税の免税業者であると考えられます。

 ということは、お店は「働く女性への報酬に掛かる消費税」分の消費税の控除を受けられなくなるということです。1本あたりの分配はお店:女の子=4:6というのが相場でしょうか。この「6」の分の消費税の控除が受けられない=お店の消費税負担が2倍以上になるということなんです。

次回は、お店の負担がどの程度増えるのか具体的にシュミレーションをしてみます。

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