京都と東京で職業安定法違反(有害業務の紹介)の疑いでスカウト逮捕

 女性を風俗店に紹介したスカウトが京都、東京の歌舞伎町で逮捕されています。

性風俗紹介 大阪のスカウト組織の代表ら男3人逮捕 延べ4700人斡旋か 京都府警

2019年7月10日産経新聞

https://www.sankei.com/west/news/190710/wst1907100004-n1.html

吉原の風俗店に女子大生を仲介容疑 3年で6千人以上か 

22019年7月10日 朝日新聞DIGITAL

https://www.asahi.com/articles/ASM7B41TLM7BUTIL00L.html

 ともに容疑は職業安定法違反(有害業務への職業紹介)です。先日女子大生に借金を背負わせ性風俗店に斡旋していたスカウトグループに有罪判決がでたニュースを取り上げたばかりです。スカウト行為によって利益を得ていたグループの摘発が短期間に相次いでいます。

 このようなスカウトグループが次々と摘発されている理由として、日本のこのような「人身取引」について諸外国から厳しい批判を受けているということが影響しているという見立てもあるようです。

 在日米国大使館のホームページに掲載されている「2018年人身取引報告書(日本に関する部分)」というのがあります。これまで日本は2001年の発行移行、最上位評価をとれないでいましたが、昨年ようやく「日本政府は、人身取引撲滅のための最低基準を十分に満たしている」と判断されました。ただし2018年の報告書の中では「性的搾取目的の児童の人身取引や強制労働が疑われる事案の多くは、刑事捜査や刑事訴訟を通じてというよりも、行政処分や営業許可の取り消しにより処分された」と指摘されているように国際社会からは依然厳しい視線が注がれています(※)。

※「2019年人身取引報告書」でも日本は引き続き最上位評価を得ています。しかしその中で性労働に関する人身取引事件の罰則について懲役刑の代わりに罰金を科すことができる規定に触れられている箇所があります。厳罰化が求められているという事かもしれません。
参考:2019 Trafficking in Persons Report: Japan
https://www.state.gov/reports/2019-trafficking-in-persons-report-2/japan/

 2017年には国際組織犯罪防止条約の批准がありました。同時に人身取引議定書(正式名:国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約を補足する人(特に女性及び児童)の取引を防止し,抑止し及び処罰するための議定書)も同時期に締結し効力が発生しています。来年には東京オリンピックもひかえ日本が注目される機会も増えるでしょうから、このような国際的にも問題にされている「人身取引」のような事案については今後より厳しい取り締まりが行われると思われます。  

スカウトを利用していた店舗スタッフが逮捕されたケースもあります。

スカウトと共謀した店舗スタッフが職業安定法違反(有害業務への募集)で逮捕!?(前編)

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