死亡を隠し営業を続けた風俗店責任者を逮捕

1代限り性風俗店許可 死亡隠し営業続ける 風営法違反容疑で逮捕

 営業権利を失ったにもかかわらず禁止地域で性風俗店を続けたとして、警視庁保安課は24日、風俗店責任者の男(57)ら男3人を風営法違反(禁止地域)の疑いで逮捕したと発表した。

 容疑者の男が実質経営する板橋区と足立区の2店舗の場所は、1984年の同法改正時に禁止地域となったが、当時の経営男性1代限りの営業が認められていた。男性が死亡したのを隠して営業しており、こうした事案の検挙は全国で初めて。

 逮捕容疑は、5月28日~7月22日、性風俗店の営業が禁止されている板橋区と足立区で、権利がないのに、それぞれ個室マッサージ店を営業したとしている。同課によると、経営者の男性は昨年末に死亡し、廃業届は出していなかった。

 1代限りで営業が許可されていたにも関わらず、届出上の経営者である男性が昨年末に死亡していたことを隠し営業していたとして風営法違反で店舗責任者の男ら3人が逮捕されました。風俗店責任者の男は「従業員の給料や店の家賃のために閉店できなかった」と供述をしています。違法営業期間の売上は約5,000万円だったとのこと。従業員の生活などを考えると閉店するという選択肢はなかったのではないかと想像できます。
 1984年に改正された風営法により、公共施設や学校などの周囲200メートを店舗型性風俗店の営業を禁止する「禁止区域」が設けられました。あわせて「法改正以前から営業している既存店舗以外は新規参入不可」とされました。そのため、店舗型の性風俗店は既存店をいかに長く経営を続けることができるか……という問題があります。あわせて個人名義で届出をしている場合、届出の名義人本人が亡くなったり、施設が老朽化したとして改築は認められていないため建物そのものが使用できなくなった時点で営業を続けていくことは不可能になります。今回の事件で「1代限りの営業」と言われる所以はここにあるのです。

 デリヘルにおいて風営法の禁止地域は関係しませんが、法人ではなく個人名義で無店舗型性風俗特殊営業届出確認書(以下届出)を警察に提出した方も多くいます。
 当然のことながら、届出はその本人のみ有効です。届出を出した本人が亡くなれば当然、届出も無効になります。この事件と同じように届出が無効になった時点で廃業届を出さず、デリヘルを営業し続ければ、無届で営業していることになり、6か月以下の懲役もしくは100万円以下の罰金またはこれらの併科の罰則が科せられます。

 今回の事件と似たような形で個人名義で届出をしたデリヘルが廃業に追い込まれることもあります。
 たとえば、事務所を賃貸で借りていて、届出の名義人である経営者が突然いなくなったとします。届出については、新たに申請をすれば無届ではなくなるので違法営業にはなりません。しかし、借りている事務所の大家さんから「新しく賃貸契約は結びたくない……」と言われてしまったら同じ場所で営業を続けていくことはできません。新たな物件を探すにしても、手続きなどがさらに増え、結局廃業せざるを得ない状態に陥ってしまいます。
 また、個人で届出をしたけど、年齢的な問題でそろそろ引退を考えているのであれば、個人のまま届出を譲渡するのではなく、法人として新たに届出をし、経営権を譲渡することをおすすめします。
 法人として届出をすれば、たとえ経営者が変わったとしても、代表者変更の届出をすれば半永久的に営業をすることが可能になります。賃貸の事務所でも法人名義であれば、新たに賃貸契約を結ぶ必要もありません。

 風営法改正から35年が経ち、「1代限り」の制約により廃業に追い込まれる風俗店は今後増えていくのではないでしょうか。しかし、デリヘルは店舗型と違い、禁止地域もなく、新規出店も可能とされています。法人で届出をすることは、長期的な経営をより現実のものにし、店舗型にはできない経営方法がデリヘルにはあるのです。

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