職業安定法違反(有害業務の紹介) 京都・大学生スカウト集団女子大生らを性風俗店へあっせん

■ざっくり言うと…
▼京都・祇園のバーに誘い込んだ女性に多額のつけを背負わせ、性風俗店に紹介したとして職業安定法違反(有害業務の紹介)の罪に問われた大学生6名の裁判。
▼被告人らは、各種マニュアルを整え、指示役、女性のスカウト役、性風俗店への紹介役や仲介役等役割を分担し、当時18~24歳の女性4名を性風俗店へあっせんした。
▼裁判所は被告人らに対し繰り返し連絡をとり、一緒に食事をするなど好意を抱かせ、自らが働く飲食店に誘い込み、半ば強引に性風俗店での就労を決意させたとして、「女性の人格を踏みにじる卑劣な犯行である」と断じた。

要旨

被告人が、共犯者らと共謀のうえ、公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で、女性4名を性風俗店の人事担当者等に女性従業員として紹介して雇用させた事案。
(罰条 いずれも刑法60条、職業安定法63条2号)

結論

指示役 懲役3年 執行猶予4年
経理担当役 懲役2年6月 執行猶予4年
紹介役A 懲役1年10月 執行猶予3年
紹介役B 懲役1年6月 執行猶予3年
スカウト役A/B 懲役1年4月 執行猶予3年

裁判所の判断

 被告人らは複数の店舗型性風俗徳営業店、無店舗型性風俗店に対し、同店が女性従業員に不特定の男性客を相手に手淫、口淫等の性交類似行為をさせる店であることを知りながら、同店の従業員として就業させる目的で、当時18~24歳の女性を女性従業員として紹介して雇用させ、公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で、職業紹介を行っていた。

被告人らは、各種のマニュアル等を整え、指示役、女性のスカウト役、性風俗店 側への紹介役や仲介役等の役割分担のもと、1年余りの間に4回にわたり、スカウト役が街頭で女性に声をかけ、性風俗店に紹介した。

興味を示さない女性についてもスカウト役が繰り返し連絡を取り、一緒に食事をするなどして好意を抱かせて被告人ら運営の飲食店に誘い込み、スカウト役と交際するためには売上に貢献する必要がある旨言ったり、高額の飲食をさせたりした上で、稼げる店があるなどとして半ば強引に勧誘して性風俗店での就労を決意させており、巧妙な手口による組織的かつ職業的な犯行 であって、公衆道徳上の有害性も顕著である。

コメント

デートを重ねて仲良くなり、働いているバーに誘い高額な酒を飲ませて支払いを迫った上で、稼げるお店があると強引に勧誘して女子大学生らを性風俗店にあっせんしていた京都の大学生6名の裁判です。

以前から「日刊デリヘル経営」サイト内でお伝えしているように、スカウトを利用した店舗の経営者やスタッフも場合によっては罪に問われる可能性もあります。例えば東京都の場合「性風俗営業等に係る不当な勧誘、料金の取立て等及び性関連禁止営業への場所の提供の規制に関する条例」では明確に不法に勧誘された者を性風俗店で働かせることを禁じています。

違法なスカウトを利用していることが発覚した場合、スタッフとスカウト業者が共謀し性風俗店に勧誘したことが疑われる可能性も考えられます。お店の女の子を増やしたいからといって安易に違法行為に手を染めるのはやめましょう。

刑法
(共同正犯)
第六十条 二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。

職業安定法
第六十三条 次の各号のいずれかに該当する者は、これを一年以上十年以下の懲役又は二十万円以上三百万円以下の罰金に処する。
二 公衆衛生又は公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で、職業紹介、労働者の募集若しくは労働者の供給を行つた者又はこれらに従事した者

令和元年5月29日 京都地方裁判所  第1刑事部 平成31(わ)192

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